松江城の中に、明治時代がそのまま残るカフェがある
松江城の天守を見上げながら城山公園を歩いていると、ふと目に入るミントグリーンの洋館。それが「興雲閣(こううんかく)」です。その入り口のすぐ横にひっそりと構えているのが、今回紹介する「亀田山喫茶室」。名前の「亀田山」は、松江城が建つ山の別名なのだそうです。
観光客だけでなく地元の人にもファンが多く、松江城を訪れたら必ずセットで立ち寄りたいと言われるほどの人気カフェ。とはいえ「城の中の観光地カフェだから、正直そこまで期待していなかった」という声も多く、実際に入ってみるとその落差にうれしい驚きを覚える人が後を絶たないお店です。
基本情報とアクセス
住所は島根県松江市殿町1番地59、興雲閣の1階部分にあります。電話番号は0852-61-5001。定休日は水曜日ですが、年末年始・お盆・祝日にあたる場合は営業しているとのことなので、訪問前に確認しておくと安心です。
営業時間は平日が9:00〜16:00、土日祝は9:00〜17:00(ラストオーダー16:30)。朝9:00〜10:30限定でモーニングメニューが楽しめ、11:00からは軽食メニューに切り替わります。
アクセスは、JR松江駅からレイクラインバスで約10分、「大手前」バス停下車すぐ。一畑電鉄の松江しんじ湖温泉駅からは徒歩約20分、または市営バス(北循環線内回り)で5分の「県庁前」下車、徒歩5分ほどです。興雲閣自体の入館は無料なので、気軽に立ち寄れるのも魅力のひとつです。
看板メニューは「亀田山ブレンド」と季節のケーキ
ドリンクの筆頭格は、店名を冠したオリジナルブレンド「亀田山ブレンドコーヒー」。ほかにも、小泉八雲の故郷アイルランドにちなんだ「アイリッシュコーヒー」や、隠岐の島特産の「くろもじ茶」など、松江・島根らしさを感じさせるラインナップがそろいます。昔ながらのクリームソーダを含め、ドリンクの種類は約20種類にもなるそうです。
モーニングタイムの人気は、ふわふわ食感が評判の「フレンチトースト」や「チーズトースト」。ランチタイムには「ビーフカレー」や「ナポリタン」といった、喫茶店らしい懐かしの洋食メニューも楽しめます。
そしてスイーツ好きが見逃せないのが「本日のおやつ」。季節替わりのタルトやショートケーキ、モンブランチーズケーキなどが並び、フルーツやナッツをふんだんに使った一品が特に人気です。中でも「濃茶のアフォガート」は、抹茶どころ・松江らしい一皿として一度は試してみたいメニュー。人気のケーキは午後には売り切れてしまうこともあるようなので、確実に味わいたいなら早めの時間帯の訪問がおすすめです。
こだわりは「建物そのもの」との一体感
この店の最大の個性は、味だけでなく空間そのものにあります。興雲閣は明治36年(1903年)、松江市の工芸品陳列所として建てられた建物。もともとは明治天皇の山陰巡幸に合わせた行在所として計画されましたが、日露戦争の影響でその訪問は実現せず、代わって明治40年に皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)が宿泊されたという歴史を持ちます。
木造2階建てで、随所に装飾や彫刻をあしらった和洋折衷の擬洋風建築。島根県指定有形文化財、松江市歴史的風致形成建造物にも登録されている、県内でも数少ない明治期の洋館です。2015年10月のリニューアルにあわせて誕生したのが、この亀田山喫茶室。天井の高い開放感のある空間に、ミントグリーンの窓枠や木製の腰壁など洋館らしい意匠が残り、クラシック音楽が静かに流れる中でゆったりとお茶の時間を過ごせます。
店内の雰囲気と過ごし方
席数はそれほど多くなく、こぢんまりとした落ち着いた空間。窓際の席では柔らかな日差しが差し込み、松江城散策で疲れた足を休めるにはぴったりの場所です。秋には店の外にあるイチョウの木が色づき、黄色い絨毯のような景色も楽しめるそうです。
一部メニューはテイクアウトにも対応しているので、飲み物だけ購入して城山公園を散策しながら味わう、という楽しみ方もできます。
こんな人におすすめ
- 松江城・興雲閣とセットで観光を楽しみたい人
- レトロな洋館建築や明治の雰囲気が好きな人
- 城巡りの合間にゆっくり座って休憩したい一人旅・カップル・女子旅の人
- 写真映えするスイーツやクラシカルな空間を撮影したい人
周辺観光との組み合わせ
松江城の天守や、隣接する松江神社とあわせて訪れるのが王道のコース。城山公園を一望した後にひと息つく形で立ち寄ると、観光の満足度がぐっと上がります。堀川遊覧船の乗船場も比較的近いため、遊覧船の前後に立ち寄るプランもおすすめです。
まとめ
亀田山喫茶室は、味・空間・歴史の三拍子がそろった、松江観光に欠かせないカフェです。モーニングやおやつタイムは混み合うこともあるため、時間に余裕を持って訪れるのがおすすめ。松江城を訪れる際は、ぜひ興雲閣の扉をくぐって、明治時代にタイムスリップしたような特別なひとときを味わってみてください。

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